平成23年6月12日現在の私達「がんばれ東日本!」の収支報告を致します。これが私達の支援方法です。
(ザクっとの計算ですので、確かな数字ではありません。) 


この3ヶ月間、私達 職人さんは給料0円です。
 
(*1)
人数 × 地元への往復回数 × 8万円(ガソリン代、高速道路代の個人負担平均)で計算しています。
北海道から九州までの職人さんが、道具を積んで各自の自動車で移動しています。
中には、高速道路無料券を使っている方もいますが全員ではないです。
又、高速道路を降りてから現場までの距離も結構あります。現場への行き帰りも旅館から2時間掛かる事もあります。
ガソリン代は膨大な費用が必要です。

(*2)
人数 × 10万円で計算しています。
原則、職人さんは自分で使う道具は自分で持ってこなくてはいけません。
道具を一式購入するのに、500万円〜800万円は必要です。しかも3〜5年で壊れて買い換えるのです。
平均すると毎月10万円程度の道具代が必要な訳です。

(*3)
震災で壊れた建物をボランティアで修理するのに、私達、職人さんが材料を購入して提供した費用です。
又、仮設住宅建設の消耗品材料費(釘、ボンド、コーキング)なども含まれます。

(*4)
床上浸水などで、家の中に海のヘドロや魚介類、動物、人間の死体が腐った水が染み込み、
バイ菌や臭いに悩まされている方が多いので、独自の消毒消臭材を作り、1000本無料配布致しました。
詳細は>>THIクリーン

(*5)
各所復興祭やイベントで被災者の方に配る、食べ物や飲み物、お酒、衣服、生活用品を
私達、職人さんが費用を出し合った合計金額です。

(*6)
被災者さまの建物を修理する材料費を頂いた金額を、そのまま原価で材料屋さんに支払った金額です。

(*7)
自動車のパンク修理費(ヒドイ時は1日に2回パンクする時もあるほど道路状況は悪い所もあります。)
自動車消耗品(ライトが割れたり、ガラスが割れる事もあります。)
その他、細かい雑費
 

【まとめ】

・現在、 2億90万円程度の赤字です。
・6月末には、1億400万円程度の仮設住宅の工事費の収入がありますので、
  差し引き、9千6百90万円程度の赤字になります。

・各、職人さん個人で割っても 1人当たり数十万円になります。

【 なぜ、これでも活動をするのか? 】
私達、職人は、熱い熱い心を持ったバカばかりだからです。
被災地の瓦礫を見た瞬間に「俺が何とかする!」と、条件反射で叫んだ人ばかりが、現在、被災地で支援活動をしています。
家族を捨て、利益を捨て、自分も捨てて、本能で困っている人を助ける事しか考えられなくなった人ばかりです。

金儲け目的で来た人は直ぐに帰ります。(何百人もいますよ。)

相当な過酷な条件で支援活動をしています。
車で寝る。風呂は無い。食料は無い。給料は無い。材料は自分で購入。
それでも「助けたい!」と、思う気持ちのバカばかりです。

自分の気持ちを抑えられない。頭で考えずに(考えられない)本能で動く。条件反射で動く。
被災者の方から「ありがとう。」と、言ってもらう為に人生を捨てるバカの集まった団体です。
建築職人って、そんな人種なのですよ。

 例えば、気に入らなければ 釘1本打つのに100万円払うと言っても絶対に打たない。
でも、自分が気に入れば、無料でも働く。何でもする。これが職人です。

【 面白い話があります。 】
岩手県で作業を終えた大工さんが大阪まで自動車で帰りました。
しかし、急遽大工さんが必要になり、あちこち連絡したが見つかりません。
大阪に帰った大工さんに「誰か、岩手県まで来れる大工さんの知り合いいない?」と、電話してみると
「今、滋賀県まで帰ってきたけど、引き返すわ!」と、ホントに16時間掛けて帰ってきてくれたのです。
それくらい、(頼む人によって)困っている人がいると助けてくれるのが職人です。

  

自分たちでバカな事をしてるなぁと、よく話しますが、体が勝手に動いちゃうんですよ。バカだから。。。

コチョコチョくすぐられると笑うのと同じで、条件反射で 被災地を見ると復興支援したくなっちゃうんですよね。

【2011.06.18 追記】

自分たちで申請出来なかったので¥63,000円も出して申請代行してもらったのに無駄に終わった。。。
頑張っている結果はこんなものなのか!